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私にとっての家業である「東哉(とうさい)」は、京都の自社工房でこさえた焼きものを、東京銀座で販売する・・・という事を長年続けて今日に至っております。仕事上、京都と東京の感覚の違いに興味があります。
江戸は紫、黒板塀に見越しの松とくれば、スッキリ薄化粧の芸者さんが似合います。京都は弁柄の壁にぽってり白い化粧の舞妓さんとなります。江戸は粋(いき)、京は雅(みやび)とよく言われますが、粋も過ぎると下品になり、雅も過ぎれば野暮になります。

_ ほどほどに 色気もあって品もよく さりとて冷たくない人に
逢ってみたいよな 春の宵・・・ _

という小唄の文句がありますが、東哉が先代の頃から心がけている「粋上品」という感性と、何か、つながっているように思えます。  おとなしすぎない上品と、うるさすぎない粋を合わせ持った「粋上品」という感性を、これからもずっと大切にしていきたいと思っています。
 
平成18年8月吉日
東哉店主
山田 悦央

プロフィール
店主 山田 悦央(よしお)氏
1917年創窯。先考陶哉氏の作意作風を慕い伝統的な京焼きを基とし洗練された日本文化と美意識を大切にしつつも現代にも合った巧芸品を創作していらっしゃいます。ブリュッセル万国博覧会グランプリ受賞(1958年)など。
エルビュー社長冨宅孝子が日本の美をよりすぐって毎回ご紹介します。
東哉さんのすべて手作りの繊細で美しい器は大好きでいつも愛用させていただいております。不思議とお食事まで美味しく感じます。特に松竹梅の柄でできているお香入れは、大のお気に入りで、玄関に置いて香りを楽しんでいます。
あるとき、外国人の方へ東哉さんの器をプレゼントした時に、なかなか器が現れないほど丁寧に包装されていて感動されたことがあります。物を丁寧に、大切にあつかう心が伝わったのだと思いました。
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