【エレクトーレ公式通販】電位理論に基づく新発想エイジングケア

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冨宅:白磁のモダンな造形が高い評価を得ていらっしゃいます和田的先生。制作の中心となる「白磁」とはどのような素材ですか。
小宮:400年ほど前に、佐賀県有田町の泉山で発見された粘土の素地です。土自体が白く、焼き上がりの濁りのない白さ、磁肌の滑らかさが特徴です。
冨宅:本当に白さが際立って美しいです。作品完成までの行程を教えていただけますか。
小宮:まずは粘土をろくろで挽きます。その後3~4か月ほど乾燥させ、固まったらカンナや彫刻刀で形を彫り出し、1300度で焼成。1週間ほどかけて冷まして窯から取り出したら、磨きをかけて仕上げます。
冨宅:最初にろくろを挽く時にはすでに完成形のイメージはできていらっしゃるのですか。
小宮:はい。まずはコンセプトがあり、それを表現するためにイメージをスケッチにしたり、紙で実物大の模型を作ったりして具体的に形やバランスを固めていきます。
私の場合は乾燥させた後に彫るので、分厚く挽きます。素地が厚いと焼いた時に割れの原因となるので、そのリスクを回避するために、どのくらいで挽けばよいかという設計図が非常に重要になります。
冨宅:一般的な陶芸の技法に、彫刻や研磨を加えた先生の独自の技法は、どのように生み出されたのでしょうか。
小宮:白い作品を作りたかったので、手に入る白磁の土をすべて試して研究するうち、私が使っている天草陶石は、粘土同士がくっつきづらい性質がある一方、割れづらい性格もあることに気がつきました。それなら、彫って形を出せば自分のイメージに近づけられると考えました。
冨宅:オリジナリティのある作品はモダンで新しさを感じます。
冨宅:制作の中で最もこだわっていらっしゃるのはどのようなことでしょうか。
小宮:手で彫るということです。同じテーマでも一つとして同じものに仕上がることはありません。だからこそ、一つ一つ手から伝わるものがあると信じて丁寧に制作しています。その上で、作品のコンセプトでもあるコントラストを引き出せればと思っています。
冨宅:なぜコントラストを表現したいと思われたのですか。
小宮:最初は私も青白磁のような伝統的なものを作っていました。同時に彫ることも好きだったので、白い素地に彫りを入れることで生まれる陰影の表現にも興味がありました。その時に、陰影を生かすテーマとして、相反する事象を対比させたり、一つの作品内に融合させてみようと考えたことが、コントラストをテーマの中心に据えるきっかけとなりました。はじめは、表面的な加飾としてでしたが、次第に形そのものの表現へと意識が深まったと思います。
冨宅:制作の中でテーマを深められたのですね。制作時間はどのくらいなのですか。
小宮:コンセプトに合わせて土から作る場合ですと、土の組成の研究も必要になるので、3、4年かけることもあります。逆に素材を活かして作る場合は、素地を乾かす期間も入れて4か月~半年です。ただ「太陽」のような作品は、約1か月の間1日10時間彫り出しにかかることもあります。
冨宅:それほどの時間をかけて作られているのですね。
冨宅:陶芸家を目指されたのはどういうことがきっかけだったのでしょうか。
小宮:十代の頃に、一生を通して自己を追求できる仕事がしたいと考えており、また手でものを制作することも好きだったので、表現の世界なら可能かと思いました。そして食卓で一番身近にあった陶器を選びました。
冨宅:幼い頃に陶芸の体験もされていたそうですね。
小宮:千葉県は窯業地ではありませんが、地元の佐倉市は、小学校の林間学校などで陶芸をやるんです。それも陶芸を身近に感じた理由のひとつかもしれません。
冨宅:今までに嬉しかったことや感動したこと、心に残る出来事はどのようなことですか。
小宮:彫ることが好きなので、イメージ通りに彫れた時は作り手として感動します。
また、個展などで「美しいね」と言っていただけるのも嬉しいですし、「これは何でできているんだ?」と素材や質感に驚かれることも、私の創作の糧になっています。釉薬がかかっている磁器作品が多い中で、無釉で、土そのものを見せている私の作風が新鮮だと感じていただいているようです。
冨宅:先生が思う白磁の魅力はどういうところにありますか。
小宮:私のテーマとしているコントラスト、陰影を際立たせてくれる素材であるということが白磁の最大の魅力です。
冨宅:私も白が大好きで、白には清める力を感じ、清楚で控えめなイメージもありますが、その一方で強いパワーも秘めているように感じます。
小宮:作家の主張だけではなく、見る人によってそれぞれの思いを重ねられるのも白のよさだと思います。またライティングによって劇的に表情が変わるのも見どころです。
冨宅:先生にとって、美とはどのようなものでしょうか。
小宮:私にとってコントラストそのものです。また、感動の根元には「美しいと思う気持ち」が一つにはあると感じています。光と陰、直線と曲線、そのような相反するものが表裏一体となって、「美」というものを形成していると思います。
冨宅:最後になりますが、今後の抱負も教えていただけますか。
小宮:今は、来年の個展に向けて力を注いでいます。同時に、素材から考えなければいけない作品のイメージも温めているので、次の表現に向けての準備も怠らないようにしています。
冨宅:未知のものに向かってさらに挑戦していかれるのですね。これからのご活躍をお祈りいたします。本日はありがとうございました。
1978年 千葉県生まれ
2001年   文化学院陶磁科卒業 上瀧勝治氏に師事
2007年   文化庁新進芸術家海外研修員として渡仏
2009年   第20回日本陶芸展 特別賞 池田満寿夫賞
2011年   第24回UBEビエンナーレ 山口銀行賞
2016年 第9回現代茶陶展 TOKI織部大賞
2017年   第64回日本伝統工芸展 東京都知事賞
収蔵・買上 宮内庁、国際交流基金、茨城県陶芸美術館
シンシナティー美術館、アレン記念美術館、ミネアポリス美術館、他
現在(公社)日本工芸会正会員、茨城県陶芸大学校県外講師
 
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