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百人一首で知られる
「風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける」(従二位家隆)
は上賀茂神社で行われる「夏越の祓」で境内の奈良の小川に人形が流される様子を詠んだ歌です。夏越の翌日、七月になると京都は祇園祭一色になります。
京野菜の滋味も増す頃。まず思い浮かぶのが賀茂茄子。深みのある紫紺の色、豊かな香り、柔らかな果肉・・・。そんな賀茂茄子は油との相性が良く、夏の頃のおもてなしに欠かせません。
私は賀茂茄子が大好きで、5月の中旬からお盆までの旬の間、コース料理の一品として登場させます。田楽や揚げ出しが一般的ですが、組合せに工夫を凝らすことで新しい味が出来上がります。「賀茂茄子とフォアグラのミルフィーユ」、「すずきと賀茂茄子のグラタン」など。そういえば祇園祭の時、夜店で「賀茂茄子バーガー」なるものを見つけました。肉質が緻密で形が崩れにくく、長茄子に比べて油を吸いすぎないので、素材を重ねていく料理に向いているようです。以前は京都の漬物店や高級料亭でしか取り扱われていませんでしたが、今ではスーパーなどでも手に入るようになっています。生活習慣病予防効果のある茄子を食べて、いつまでも健康でいられますように。 |
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奥村 直樹
(おくむらなおき)
フランスや京都で研鑽を積んだ後、京都のフランス懐石の老舗『西洋膳所おくむら』の二代目として子供の頃から食べ鍛えた味覚を武器に独学で日本料理を学ぶ。その後板前割烹のよさを取り入れた「おくむら」スタイルを確立。東洋人ではじめて世界のアマンホテルの料理プロデュースも手がけ、国内外で幅広く活躍中。 |
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